ひかりのまち―nerim’s note (電撃文庫) 価格: 578円 レビュー評価:3.0 レビュー数:7 世界観と文体のマッチが非常によく、全体的な雰囲気だけで言えば傑出した作品ではあるものの、基本的に推理モノ、ミステリ色が強いため、それを楽しむつもりがない人(つまり、ゲーム的な娯楽作品を楽しみたいと思っている人)には押しの弱さは否めないだろう。しかし、その推理、ミステリでさえ、前半から中盤に謎ときのヒントとなる材料がないため、満足に楽しむ事はできない。後半でバタバタ明かされる物語中最大の謎も、かなり苦しい理屈であるためにばらけてしまっている。 だが、何度も記述するが、全体としての雰囲気は近年まれに見る出来であり、弟と兄、そして父の人物を丹念に書ききった部分はかなりの高 |
お留守バンシー〈3〉 (電撃文庫) 価格: 578円 レビュー評価:3.5 レビュー数:2 「お留守バンシー」も3巻目が出て、随分と早い出版ペースです。 さて、今回の話はオルレーユ城のトラブルメーカーの一人、魔女のトファニアが、同窓会に城を使わせて欲しいとアリアに言ってくるのですが、実は高位の魔女13人が集まるサバトのことで、トファニアみたいな腹黒でトラブルメーカーの魔女が13人も集まるなど私だって想像したくないし、当然アリアも断るのですが、事態は彼女をほっぽってどんどん進行していき、どうしよう……という調子で物語は進んでいきます。 どうやら城に厄介事がやって来て、アリアたちが対処するというスタイルでこのシリーズは成立したようで、オルレーユ城の仲間たち |
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お留守バンシー〈2〉 (電撃文庫) 価格: 557円 レビュー評価:5.0 レビュー数:1 第1巻の騒ぎですっかりボロボロになってしまったオルレーユ城の修復工事のため、街から職人を呼び寄せたアリアですが、職人たちに城が魔物の住処だと知られないために城の皆を説き伏せて人間の振りをすることに。ですが、そもそも計画自体が強引な上に魔女のトファニアが非協力的どころか現在城にいる元クルセイダーのルイラムを葬ろうと邪魔をしてきますし、加えて主人のブラド卿がルイラムを葬るために刺客を送り込んだものですから、ごまかすためにアリアは苦労の連続です。 そうでなくてもブラド卿には留守中に城がメチャクチャになってしまったことを隠すために嘘を吐いているのを始め、あちらこちらでその場を切り抜けるた |
悪魔のミカタ―魔法カメラ (電撃文庫) 価格: 599円 レビュー評価:3.5 レビュー数:18 個人的に〈喪失から始まる物語〉という類型は好きです。 魔法のアイテムをめぐる思考ゲームという趣向も悪くはありません。 ただ、主人公のキャラがどうも肌に合いません。 『悪魔のミカタ』というタイトル通り、 主人公は人と悪魔の境界線上に立つ立場になるためか、 けっこう「性悪」なキャラとして造形されています。 別に、品行方正な主人公を求めるわけではありませんが、 このキャラが体現している“エキセントリックさ”には、 あまり説得力がなく、とって付けたような印象を覚え |
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時空のクロス・ロード―ピクニックは終末に (電撃文庫) 価格: 599円 レビュー評価:3.5 レビュー数:5 本作は落選作だが、電撃hp(雑誌)に掲載され人気を博し、敗者復活戦を勝ちあがるようなかたちで刊行された。読んでみて、落ちた理由は明らかに思った。デビュー作らしく、拙さばかりが目についてしまう。 本作の肝は、世紀末的な状況に変わった並行世界と、現実の平和との対比である。三日熱という要素以外はすべて同じにしていた方が、対比効果は強まるのだが、作者はそうしていない(ヒロインの性格が少し違ったりする)。別世界へ移転するまで70ページを費やすなど、ページ配分も疑問だ。確かに平和な現実の描写は必要だろう。だが例えば冒頭から、まるまる20ページも使って主人公がお好み焼きを焼く必然性がどこに |
リバーズ・エンド〈5〉change the world (電撃文庫) 価格: 578円 レビュー評価:4.5 レビュー数:9 普通ならば、例えばヒロインが幸せになるだとか(この作品は、何を以て『ヒロイン』とするのかが非常に難しいが……)。例えば主人公が自分の意思で困難を乗り切るだとか。そういうエンディングにしたいものだが、違う。死ぬものは死ぬし、主人公もてんでヘッポコぷーだ。けれども確実に、その人も変化をしていく。ファンタジーのあとに続く、『日常』という名の平坦な『戦場』を如何にして生きて行くか。その第一歩が、リバーズエンドにはあるように思える。 |
しにがみのバラッド。〈2〉 (電撃文庫) 価格: 557円 レビュー評価:4.5 レビュー数:8 一巻を読んで、2話がテレパシー云々と「?」なことが多く、感情移入しにくかったので正直続きを読むか迷っていたのですが、2巻はすごく良い、と、個人的には思います。 詩なのか物語なのかそれとも――・・・? 詩が好きでない方にはおすすめできません。 でも。 やさしい気分になりたいときは、どうぞ。 |
ドリームノッカー―チョコの奇妙な文化祭 (電撃文庫) 価格: 641円 レビュー評価:4.0 レビュー数:4 minoriでお世話になっている、御影さんの初の文庫化ということでとても期待していましたが、すばらしいものでした。現実と夢、鏡写しの世界で交錯する登場人物の心情が、見事な描写で表現され、クライマックスも見事なものでした。最近の電撃は、内容のあまりないものが増えてる中で、作者の主張が一貫したよいものでした。しかし、内容はいかんせん難しく、流行のエンターテイメントではないため、読者を選ぶものだと思います。淡いタッチの、若月さんの絵もすばらしかったです。 |
プロ野球チームをつくろう!3 ザ・マスターガイド (電撃プレイステーション) 価格: 1,470円 レビュー評価:2.0 レビュー数:4 選手がほっとんど載ってません。 載っている選手の規準もわかりません。編集部で出た選手だけ乗せてるのかな? 外国人選手なんて20人もいませんよw 都市計画もずさんもいいところw 中古本やで買ったんでまだ怒りが少ないです。 定価でかったら・・・・ これを買うよりも、緑色の公式コンプリートガイドを買いましょう |
七姫物語〈第4章〉夏草話 (電撃文庫) 価格: 620円 レビュー評価:5.0 レビュー数:2 前巻とは違い、“静”の巻です。 あまり動きはありません。次巻への踏み台といった感じです。 しかし、相変わらず独特の雰囲気は健在です。 それに加え、セリフ回しに磨きがかかったような気がします。 確かに内容は地味です。 よくある魔法やモンスターとかSF的なものとか、そんなものは一切ありません。(恋愛もほぼ無いです) そんなものが無くたって十分面白い。 そして、この小説は一気に読んではいけません。 ゆっくりと噛み締めるように読むことでさらに味が出ます。 どこか古い感じのする暖かいイラストがさ |